俺様の模型道
ドイツ空軍 フレットナー Fl 282「コリブリ」
スケール 1/48 ドイツ フーマモデル社製

ドイツ空軍 フレットナー Fl 282「コリブリ」

ヘリコプターにとってライト兄弟にあたる人物となると、単なる浮遊と制御された飛行など断定することはむずかしいが、制御された飛行に成功し、ヘリの実用価値を広く知らしめたのはドイツのフォッケ・アゲハリス博士と同じくドイツのアントン・フレットナーとなる。(アリアドネ企画刊 日本兵器研究会編 「世界の軍用ヘリコプター」より)このアントン・フレットナーの開発したのがFl 282「コリブリ」である。フォッケ・アゲハリスのFa 61が機体の左右にでかく長い櫓を伸ばしその先端におのおの3枚の回転翼を反転向きに回してバランスとるが、Fl 282は機体上部のエンジンにおのおの2枚ずつの回転翼が直結している。Fa 61と違い2つのメインローターが重なり合う距離でしかも反転してまわっとるのでこれローターどうしがぶつからんように回転制御する必要もある。それに浮力を得るためのダウンウオシュがもろ重なりさぞかし気流乱れて機体の制御はむずかしかったであろう。当時これだけでもすごいがさすがピッチを複雑に制御するのはあきらめ推力をえて水平飛行に移ってから垂直、水平尾翼で機体の方向は制御したので、双方ともオートジャイロみたいなシルエットである。Fl 282はドイツ空軍省の発注で1938年にはその原型の反転2枚翼のシステムを開発し、1940年には初飛行に成功し、1千機を製造予定やったが、連合軍の空襲で工場丸焼けになり、結局実戦配備ならず。ところがFa 61はUボートにまたFl 282は艦船に搭載され偵察、機雷の敷設と敵機雷の掃海とゆう空軍より海軍のために若干活躍したとゆう。(取り説による)このフーマ社のキット初めて手をだしたが、まあ作りにくい。フーマ社はスケール1/72の中型機をいくつも世に出しとるが、1/48はこのFl 282ぐらい。めちゃくちゃ細かいパーツが多いくせにかみ合わせが悪いとゆうより、穴が開いて接着ポイントはっきりしとるとこなんか機体とギア(車輪)とエンジンぐらい。あとは取り説見ても実機やパッケージの絵見てもよう分からんし、第一塗装の指示も全体だけ、結局瞬間接着剤を数種類多用することとなり、塗装もほかの同時期のドイツ機を参考にするしかなかった。ついでに操縦席後ろのエンジン、ほとんどが機内に収まっているがこれ機体したからちょろっと見えるだけでその大部分が見えない。なのにむちゃくちゃ精密でまた接着しづらい。逆に機体上部に露出しているトランスミッションとローター部分がアバウト。操縦席とエンジンをはさんで反目している後部席もふたを閉めるとまったく見えんので、つっかい棒自作して開放した。ドイツのキットにはレベル社もあるが、このフーマのキットにはパッケージにも取り説にもデカールにも尾翼に描かれるナチスドイツのシンボル、ハーケンクロイツ(鉤十字)がない。デカールには白黒二つずつの田の字型があるだけ。これを自分で切ってハーケンクロイツにして貼れとゆうのである。確かにドイツではナチス式の挨拶等は法律で禁止されとるが、ここまで気を配らんといかんもんかいな。日本のタミヤやハセガワの最近のパッケージや取り説にもハーケンクロイツ部分がスクエア状にごまかしてあるがやっぱこうでもせんとアメリカやヨーロッパの店頭には並べられんのやろうか。向こうの映画で使うナチの制服なんかもあれほとんど日本製やとゆう噂である。
なおここまできたらもっと遊びたくなって、パイロットにはバンダイ社製の1/48スケール2号戦車「ヴェスペ」のドライバーのフィギュアーを流用した。実機は吹きさらしの操縦席、前にもまして頭上からのダウンウオシュが2方向から渦巻いておるのである。さぞかし怖いフライトであったろう。しかも当時の160馬力のBMWエンジンで2軸の非力さで高度も速度もさほどとれんかったどころか、ヘリのの最大の利点ホバリングもままならんかったであろう。とにかくたった24機しかつくられんかった貴重なヘリである。なお参考のためレシプロエンジンの2人乗り吹きさらしヘリ「ロビンソン」の実機も紹介したろ。先日の「海のテロリスト」の「シーシェパード」の船もこのロビンソンを搭載し、日本の調査捕鯨船に嫌がらせしとる映像がブラウン管で流れとった。
製作日数1月

ドイツ空軍 フレットナー Fl 282「コリブリ」
ドイツ空軍 フレットナー Fl 282「コリブリ」
ドイツ空軍 フレットナー Fl 282「コリブリ」
ドイツ空軍 フレットナー Fl 282「コリブリ」

[CLOSE]