産経新聞 9月18日号 

産経新聞 9月18日号 産経新聞 9月18日号
発行 産業経済新聞東京本社2025
定価 一部140円 月ぎめ3,900円(税込み)

今回の連載「直球&曲球」は9月3日に北京で開催された「抗日戦勝利80周年」と称する、中国共産党によるイベントについて述べさせてもろた。早いもんである。70周年の時、つまり10年前は北京で取材なんか無理やろうと思うたが、出発前日にはビザが出た。しかも報道ビザ。しかし、北京に着いてもヒヤヒヤもんであった。ほんまに習近平中国共産党総書記も出席する「反日イベント」に日本人のしかも週刊誌カメラマンごときが近づけるもんやろうか?ひょっとして、罠とちゃうんやろか?と。なんちゅうても、ハニートラップがお得意のお国柄や。
で、食事はぜーんぶホテル内、パレード前日まではプレスセンターお仕着せの取材のみしかせず、前夜は当日集合が早朝プレスセンターやったから、道路封鎖されたら間に合わんようになるからと、集合場所近くの宿に移動し、当日は徒歩で駆けつけた。たかが週刊誌カメラマンだが、あてがわれたのは、三脚が立てられる撮影スペースでなく、ペン記者席。もうせっまいぎちぎちの席に周りはスペイン人記者。そこでおっもい500mmの超望遠振り回しながら、背後の天安門上のVIPや前方の人民解放軍兵士やや車両、大陸間弾道ミサイルなど、そして、高速で駆け抜ける中国の共産党VIP専用の「紅旗」のオープン・カーにふんぞり返る習近平総書記を狙い続け、もう周りの記者から3時間大顰蹙を買いながら撮り続けたのである。それ以降、北京に、いや中国大陸には足を踏み入れていない。