写真集「九五式軽戦車」 

写真集「九五式軽戦車」
発行 伊太利堂
著者 吉川和篤

これまたワシの写真展にお越しになられた著者からいただいた貴重な写真集である。95式軽戦車、文字通り「軽」とつき開発当初重量4t。現在の中型トラックくらいの重量で、旧軍が人命をいかに軽視していたががわかるんだが、エンジンはアメリカのM4シャーマン、ドイツのタイガー等のガソリンと違い、発火しにくいディーゼルである。量産型は6.7tまでなり主砲は37mmとなったが、重量30t超、主砲75mm以上の当時の米軍のM4やソ連のT−34等とは勝負にならなかったであろう。まあ開発当時は「騎兵不要論」が主流になりつつあり、戦車は騎兵の代わりくらいの認識しかなかったんやろうか?事実昭和16年に騎兵という兵科は廃止され、硫黄島の戦いの日本側指揮官だった栗林忠道中将や「バロン西」こと西竹一中佐も騎兵出身、硫黄島の戦いでも西中佐が動いてないが、戦車部隊を指揮するシーンがC.イーストウッド監督の映画「硫黄島からの手紙」のなかでもでてくる。アメリカの騎兵隊が馬からハーフトラック、ベトナム戦争からはヘリが足替わりになったのと同じ…ではないが、現在は各国、名前だけは「騎兵」を残すにとどまっている。日本の場合は警察の騎馬隊くらいであろう。それも儀礼用くらいか。アメリカなどでは警察はいまだにデモ鎮圧などにも出動しているのが、先日の反移民法のデモでも見られた。