月刊 Will 4月号 

月刊 Will 4月号
発行 (株)WAC
定価 1,000円(税別)

今回も北の国境地帯と北海道東部地域、いわゆる道東の異変について写真と拙論を述べさせていただいた。昨年から道東には度々参り、とくに納沙布岬から北方領土を度々臨んできたんやが、今回もしっかり通って見てきた。最寄りの空港は「釧路タンチョウ空港」というたって納沙布岬のある根室までは車で3時間、やっぱり北海道はでっかいどうである。道中も信号少ないとはいえ、エゾ鹿がしょっちゅう群れ成して横切るから油断ならぬ。それでも3日通いつづけ、最終日には年に数回というほど空気が澄み、3.7キロ離れた貝殻島はもちろん国後島北部の爺爺岳(ちゃちゃたけ)までくっきり。実に20年ぶりに拝めた。ただ気温より海水温のほうが高いため、遠方の海面近くの日本の漁船や海保の巡視船は陽炎が立ち、写真がぼやけたが、それでもようく見えた。肉眼でもはっきり見える貝殻島近くでは、これ見よがしにロシア漁船が接近し、小型ボートが走り回り、潜水具担いだロシア人漁師がウニ漁に励んでいるのが手に取るように見えるのである、この下に眠るウニもカニもこの海も、いや対岸の島々もみーんなわれらのものなのである。でも手出しができぬまま80年を迎えるのである。我らの歴代政権は政党問わずこの80年間何やっとたんやあ?