産経新聞 7月27日号 

産経新聞 7月27日号 産経新聞 7月27日号
発行 産業経済新聞東京本社2024
定価 一部140円 月ぎめ3,900円(税込み)

残すところ、あと5回となった「話の肖像画」の連載であるが、今回はちょっと理屈っぽくなった。もともと理屈抜きで分りやすく表現したいので、報道写真家になったので、まあ皮肉なんやが…それでも振り返ればこの40年もう足を運んでない現場がないほどいろんな所行かせてもろた。笑顔が絶えん楽しい現場あり、その逆もあり、カメラマンがお邪魔虫でしかない悲惨な現場も多々あった。それでも40年以上、今もこの稼業を続けられるのは基本、やっぱワシは様々な失敗を繰り返してきたとはいえ、カメラマンに向いていたからやろうか。さらに、現場に行かずとも記事が書け、ノーベル賞までもらえる作家や記者と違い、実際現場にこの足で立って、始めて仕事になるカメラマンの強みで、あれほど大顰蹙浴びても、お叱り受けても、結局「だって写真を現にこうやって撮ってきたんだから…」と言えば、現場に行かなかった者は黙らざるを得なかったからやないやろか。せやから記者やコメンテーターいやカメラマンでさえ現場にちょこっと立っただけの者に限って、特にテレビ画面では声高に、「自分はそこにいた」と叫びたなるんやろう。中には「えっ?あんた、ほんまにそこいたの?ワシら見たことないで。」の人も少なからずおられた。「ワシはおったで。ほれ、写真はこの通り。」とわしらにはあえて声に出す必要がなかった。で、実際、言い訳聞いたら、時期が違っていたり、ほんの数日の滞在やったりで、ほんまにおったんでも気が付かなかったくらいなのである。
他には1面トップにはこれまた前日に引き続き「パリ五輪」ネタ…ネタというにはあまりに卑劣なテロ事件「仏高速鉄道 3路線で放火」の見出しと写真と記事が掲載されている。フランス高速鉄道といえば、通称TGV、日本の新幹線のライバル…というには運行本数少ないが、それでも国境や海峡またいだヨーロッパの大動脈を狙ったテロ事件である。こないなことして、走行中に脱線でもしたら、多くの人が犠牲になる大規模無差別テロやないか。犯行声明でてないが、極左集団らしいと内相が言うてるが、いくら五輪にハンタイやろうが、こないな無差別テロ起こして、支持得られる思うとるんやろか、それでもただの愉快犯やろか、どっちしろ、極左というのはのう…性質悪いで。