発行 | 産業経済新聞東京本社2024 |
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定価 | 一部140円 月ぎめ3,900円(税込み) |
今回の「話の肖像画」はやっと大学卒業前日あたりのプロ初仕事からであった。ほんに牧歌的というか、ある意味すさまじい時代で、撮れればかなり強引な取材手法が許されていて、いまでは到底許されない方法もあった。もちろん今も取材する側の本音はかわってないと思うが、この連載のような取材は行われていないはずである。しかし、わしらから言わせれば「古き良き時代」、撮られる側からしたら、「とんでもない時代」なんやが、これ以降。各メディアは撮られる側の権利を尊重するというのを言い訳に自らの手足を縛るがごとく自主規制を続け、現在もその延長戦上である。ただ自らの手を汚すことなくデスクできれいごとばかりこく編集上層部もあれば、新聞、テレビもそんな取材対象者や被写体に対する配慮は写真週刊誌とどっこいどっこい、さういう時代やったのである。なお1面にはこの前日狙撃されたものの九死に一生を得たトランプ氏が次期大統領の共和党候補に選ばれたという一報が掲載されている。そりゃそうや。民主党がバイデン現大統領を担ぐのか、それとももっと若い候補を立てるのか、まだ分らん時期やが、あの5発の銃弾を浴びながら右耳をそぎ落とされるという負傷ですんだ強運には共和党支持者も乗りたかったのだけは想像にかたくない。