小沢一郎 淋しき家族の肖像 

小沢一郎 淋しき家族の肖像
著者 松田賢弥
発行 (株)講談社
定価 920円(税別)

元週刊文春記者でもある著者による文庫本の表紙に写真を使ってくださった。それくらい夫婦そろった写真がないのである。いまや離婚してしまったので、もはや撮りようもないが。まあ内容は強面の元自民党幹事長、現在は立憲民主党の先日の総選挙でも選挙区でも勝利した国会議員である小沢一郎氏の実像である。驚きの内容であるが、ワシがこの貴重な写真は狙って撮った…ともいえるが、この日実施された海上自衛隊幹部候補生学校の卒業式での一コマなのである。この卒業式に小沢一郎氏が出席されたのは、これまたこの日候補生学校を卒業し、3等海尉に任官されたご長男の晴れ姿を一目見んと忙しい中広島県江田島まで駆けつけてきたのである。夫人同伴で。夫人は息子の一段とたくましく成長した晴れ姿を一目見るだけでは飽き足らず、フィルムに残さんと、雨の中コンパクトカメラを握りしめ我が子を捜し、小沢氏は国会議員という立場も忘れ1人の父親としてそんな大はしゃぎの夫人をほほえましく見守るというどこの家族でもみられる普通の光景であった。いやあ父親はくるかもしれんやろけど夫人同伴とは予想もできず、いささか面喰いながら、敬礼を交わしながら通り過ぎる息子も入れた3ショットをなんとかフィルムに収めようとこっちも必死やったのである。このときまでは普通の幸せそうな家族に見えたんやが…