著者 | 吉川和篤 |
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発行 | 伊太利堂 |
8月のイタリア海軍の空母「カヴール」取材時、著者をお見掛けし、直接お譲りいただいた。著者は発行元から察するまでもなく、大戦前後から現在までイタリア軍全般に関する幅広い知識をお持ちなのはこの業界ではよく知られているが、帝国陸軍の気球部隊についてもかような知識や写真をお持ちやったのには驚きである。それにしても知らんかった…フィクションの世界なら最近見たコミック「ゴールデン・カムイ」にも帝国陸軍第7師団の司令部のあった旭川駐屯地の気球隊がでてきたが、史実にもちゃんと気球隊があったんや。本書の裏表紙にも気球を模した襟章の実物の写真が並べて掲載されている。陸軍のきまぐれで創設されたいわば日陰の部隊かと思うていたら、とんでもない。攻撃こそ無理やったかもしれんが、気球は偵察には無茶苦茶目立つやろうが有効と考えてんやろう。そういえばワシがガキのころ明石でよく見た気球、アドバルーンも最近とんと見んようになった。