発行 | (株)潮書房 光人新社 |
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定価 | 1,780円(税込み) |
少し季節はずれの感は否めないが10月号で能登半島の「春」を紹介させていただいた。時折しも天皇皇后両陛下による被災地2度目のご訪問と重なり、不肖・宮嶋カメラマン生活40年で初めて両陛下の行幸に立ち会えた。被災地の住民にとっては何よりの励ましになったはずであるが、それにしても能登の復興の足並みはそろわず、相変わらず遅い。雪も解け季節が春に変わり、桜が咲き乱れてもまだ被災地には瓦礫がうず高く積みあがり、復興の槌音高く…には程遠かった。このさらに5か月後、この地が豪雨災害に襲われようとは、神も仏もないものかと住民の絶望感は察するに余りある。やはり電気水道ガスに通信、インフラの復旧とともに、公費による倒壊した家屋の瓦礫の撤去は急務であろう。日本ではその過程が諸外国の被災地と比べ格段に速かったはずが、能登ではさっぱり進まず、この時は4度目になる能登でわしもいらいらが募るばかりであった。いまだ仮設住宅にも移れず、避難所となっていた輪島中学校ではお隣の航空自衛隊輪島分屯基地隊員による給食支援が続いており、この日も旨そうな麻婆豆腐丼を調理中であった。さらに奥能登各地では自衛隊による、給食、給水支援はつづいており、「丸」的にはそんな自衛隊によるまだまだ続く災害派遣活動が中心となった。能登震災による自衛隊の災害派遣はこの後8月31日まで続き、この8カ月は自衛隊の災害派遣としては過去最長の8カ月にも及んだが、その一月ちょいで、こんどは豪雨災害で再び自衛隊がここ能登に派遣されることになろうとは…言葉が出ん。