南島記

南島記
■著者 山下恒夫
■発行 リバーサイドブックス
■定価 4,500円(税別)

著者は大学時代の同窓、あいかわらずしぶい作風である。ここ数年著者がライフワークとして通いつづける南西諸島の小島の地元のつつましい生活をするどく切り取られた。同じタイトルでニコンサロンで写真展も開催されていたが、そちらより作品数は多く掲載されている。今回の被写体となったのは世界遺産でもある西表島でなくそのお隣の鳩間島、というワシも一回も行ったことないちいちゃい島であるが、その民俗性はもはや日本というより南方の島みたいである。著者の作品の質については申し分はないんやが、著者の展示のお隣のもうひとつのギャラリーの展示はどうも…であった。「え?土門拳賞?」