■発行 | (株)潮書房 光人新社 |
---|---|
■定価 | 1,480円(税込み) |
老舗専門誌「丸」にも今回の能登半島震災への自衛隊による人命救助、災害復旧復興支援活動を紹介された。しかしさすが老舗専門誌、表紙はカラーだが実は戦艦「山城」オリジナルの白黒写真に昨今の最新式デジタル技術で着色したにちがいない。なお後半には土居克臣氏による能登震災レポートも掲載されているがそちらは自衛隊からの提供写真を使用されている。老舗から巻頭のカラーグラヴィアを2Pもいただき恐縮の限りであったが、それほど能登半島震災発生直後は輪島や珠洲などの奥能登まで駆けつけたカメラマンは少なかった。陸路からのアクセスが心細いので、空と海からの支援が急務だった震災発生初期のころこそ、陸海空自衛隊のヘリ部隊と海上自衛隊の輸送部隊の出番であったが、山間部のグラウンドや海岸線のネコの額のような平地に、孤立集落からの避難民や被災地への大量の支援物資空輸とバンバン行きかうというまさに有事の緊張感があふれる現場に現れたカメラマンの姿は少なく、輸送艦「おおすみ」からLCAC(エアークッション艇)による孤立集落への重機、支援物資揚陸というまさに海上自衛隊にしかできんオペレーションにも、現場に乗艦してではなく、陸路で単身、孤立集落の揚陸地点に行かなければならないという状況下のため、ビーチに現れたのはワシ一人やったのである。
まあ自衛隊の有事の活躍が見れる場合イコール日本が大変な災害に巻き込まれているか、幸いいまだないが、外国の侵略を受けている場合である。そこには迫力あるやのカッコいいなどの言葉がさしはさめる隙はないのである。どうしても平時の訓練のきれいなかつ「決まった」カットよりその写真の扱いも小さくなる。それはモリタリー専門誌でも同じであろう。
他には軍事評論家井上和彦氏の白黒グラビアページ連載慰霊の旅」が興味深い。今月はフィリピンの「山下将軍通り」。「山下奉文将軍の名」はワシが20代の頃フィリピンに巣くっていたころから「ヤマシタ トレジャー」の伝説を通じ有名であった。その財宝である金塊が本当に見つかったというテレビ報道があったときはほんとにびっくりしたもんである。更に他には同じく白黒グラビアの磯山道彦氏の連載「極楽プラモ道」もぶっ飛んだ。丸もいよいよ新境地を開いたかと。