正論 9月号

正論 9月号
■発行 産経新聞社
■定価 900円(税込み)

またこんな自然災害の取材や。報道カメラマンの仕事のひとつやというたら、それまでなんやが、今回はあの急斜面の頂上付近に不法に積み上げられた盛り土というか産廃が原因やという人災の様相も呈してきたというのである。まあその責任のなすりあいというか逃れが見苦しい。あとは行方不明者が今現在も5名もおられるということもあるんやが、取材規制が厳しかった。というか異常やった。静岡県知事の現場視察さえ同行した記者もあらんかったんちゃうか?かなり後方のわしらがたまっていたとこでぶら下がりやったぐらいちゃうか?逢初(あいぞめと読みます)橋の手前までがわしらが行ける限界やったんやが、そこの2メートルくらい手前にさらに規制線が設けられ、最初は車は入ったらあかんけど、徒歩ならええと、宿の駐車場に車停めて、重い機材かかえて、歩いてはいってその日の取材終えて現場出るときには今度はいったん規制線の外出たら徒歩でも現場もどれんから出ないほうがええと警備の警察官からすすめられたほど。通信機器にバッテリーになにより食料、水などは仲間に規制線そとまで持ってきてもらい、そこで受け渡ししたらええとまですすめられた。そんなできるのは何人もクルーがおるテレビ局や新聞社ぐらいである。まあそれでも規制線のなかには温泉物語系列の温泉ホテルもあり、そこのマイクロバスはノーチェックで入り込んでいたので、それに乗るという入り方もあったがたしかそこも停電断水で、自動ドアも通電してなかったし、トイレ借りようとしたが、「しっしっ!」と追い払われた。ここに限らず、毎年のように利用させてもろてる老舗旅館が1泊4万7千円やとか、知事の態度といい、ホンマ静岡嫌いになった。