正論 11月号

正論 11月号
■発行産経新聞社
■定価840円(税込み)

今回の連載は週刊文春にも掲載された三沢航空祭に飛んできたB-1BとF-35Bについて拙い知識を披露させてもろた。テレビの北朝鮮がらみのニュースや、ワイドショーではこのB-1Bを「死の白鳥」やの「死を運ぶ白鳥」と愛称つけてるが、そのいわれについて、フジテレビのお仕事で現場、三沢基地祭にこられていた軍事評論家の岡部いさく氏から直接お聞きしてわしなりに調べさせてもろたら、おもろかったでえ。もとは意外なことに航空コミックの金字塔「エリア88」からであった。エリア88は新谷かおる氏原作コミックが文庫化されるときにこの岡部いさく氏も解説され、わしも一部解説依頼され、全巻実家に預かっていたのがあり、それで確認もでけた。その4巻にたしかに「死を運ぶ白鳥」の巻きにB-1が出てきた。でもこれは当時、2機しか、ほんまの実世界でも存在しなかったB-1Aやった。確かにそのときまで、B-1の塗装は白やったので、「白鳥」とよんでもよかったが、その後カーター大統領(当時)が開発にゼニかかりすぎると、B-1計画は中止、しかしレーガン大統領時代になったら、「強いアメリカ」の象徴として開発再開、黒い塗装のB-1Bが開発、ついに米空軍に正式配備され、アジアではグアムのアンダーセン基地にも常時複数機常駐している。まあエリア88ではなんで当時世界で2機しかなかったB-1を中東の架空のアスラン国に持ってこれたんや、とつっこみどころいっぱいで、岡部氏もまあそこんところはエンターテイメントやし、細かいとこええやんというとこやが、それがメデイアによっては左マキにやで、かってに著作権のあるコミックからぱくられてええわけないやろ。「死を運ぶ白鳥」の名称は反日のくせに日本のコミックは大好き、どころか、マジンガーZみたいにぱくり放題お構いなしの韓国の新聞が流用、それを美しい言葉大好きの日本のメデイアがさらに流用したっちゅうんが真相や。まあ確かに形だけは白鳥やが、色は黒鳥や。流用せんかったらせいぜい「死を運ぶ黒鳥」となっていたはずである。取材はB-1、F-35とも米軍機ということもあり、スケジュールが全く事前に分からんかったので、航空祭3日前から三沢入りして、空を見上げぼーとして・・・たわけなく、わしよりりっぱな機材かかえて、エアバンド(航空無線レシーバー)手にして動いておられた、数百のマニアの方々の情報提供いただき、なんとかB-1、F-35とも空飛んで・・・というか三沢に着陸する寸前ローパスしてるとや、着陸シーンを押さえることでけた。当時はあらたに手にしたソニーの新型機、αー9を駆使して、掲載写真以外にもそりゃあ渋いカットが撮れたが、まあ航空ファンの方々とは久しぶりに長く、薄くやが、つき合わせていただいたが、よう勉強されてるわ。写真もうまいんやろなあ。