国防女子
女性自衛官をテーマにした拙著写真集はこれで3冊目。ただし当初は国防男子、女子を含め一冊でまとめて出版するつもりが、あまりにボリュームがあるということで、男子、女子それぞれ別に出版することになった。これまでの2冊同様、極めて完成度が高い写真集となったのは、ヘアメイク・アーティストやスタイリストの方々のお力もあるが、大学時代の同級生、田中秀和氏の協力のおかげが大である。過去2冊同様、背表紙に大きく「協力」のクレジットを入れさせていただいた。そもそも女撮らせたらわしよりうまいカメラマンはごまんとある。しかもわしの人物ポートレートはオツム同様極めて保守的、まあそれが21世紀なっても新鮮に見えることもあるらしいが。まあ田中氏も本職はコマーシャル。撮影、ロケ移動だけで、男子ともども4ヶ月もこの写真集一本にとりかかってるわけにはいかず、田中氏がいない時はやはり、大学時代の同級生や横田徹氏の手までお借りしたが、一人で撮影に臨んだこともあった。撮影は済んだものの、諸般の事情により、掲載できなかった方が一名おられたが、取材、ロケは天候に恵まれ順調に進み、わしの海外出張をはさんだものの、スケジュール通りに終わった。表紙には武山教育隊の持井海士長(当時)に出版元、編集責任者、カメラマン全員の一致であっさり決まった、というより、撮影の段階であっ、表紙はこの人、しかもアップで決まりやろという自信があった。ほとんどの皆さんに撮影は緊張したものの、楽しかったといってくださった。出版後もこの写真集の取材、またこの写真集をきっかけとした取材を受けテレビなどの取材を受けたのも圧倒的に女子のほうが多いと聞かされた。まあ三宅3曹はそれ以前からブラウン管でも「歌姫」として国民の多くの目に触れておられたが。カメラマンは撮ったらあとは、仕事はほとんど終わり・・・とはいかん。原稿もキャプションも目を通させていただいたが、編集終盤は時間に追われた。男子とも若い海上自衛官に特化した写真集だが、お若いのにもかかわらず、既婚者が2名、いや3名にふえたか・・・おられるが、ほぼ全員が結婚、出産後も自衛官でありたいと言われた。20年前のわしの女性自衛官初の写真集「自衛隊レディース」ではほとんどの方が寿退社され、制服を脱がれたが、その当時と時代が圧倒的に違う。自衛隊に対する国民の理解も2度に渡る大震災の自衛隊の活動を通じ格段に深まり、女性の自衛隊社会への進出も広まり、10年、20年後も彼女たちが制服姿を拝めることであろう。ちなみにその一冊目の「自衛隊レディース」はすでに絶版、古本市場で2万、3万というおそろしい値で取引されとるらしいが、わしには一銭もはいってこん。また2冊目の「自衛隊レディース 再び」も今年のわしの写真展会場で販売して、そこで全部売り切り、あとはもう古本市場にあるだけとなった。10年後、20年後とんでもない値がつかんうちに早めにお求めになられることをお薦めする。あっ投資目的の仕手買いはあかんで。 |