陸上自衛隊東部方面隊設立50周年記念式典で開催された携行食、正確には戦闘用糧食、いわゆるミリメシの試食会に行ってきた。もちろん試食もさせてもろうた。なんちゅうてもミリメシで本を一冊だしたぐらいである。これは全種試食させてもらわいかん。どうせこれからも世界の紛争地いや内地の被災地や演習場でも口にせないかんはずである。それにしても驚いた。まるでデパ地下なみのバラエティー。以前はカレー、チキンステーキ、鮭塩焼き、さば味噌、ぐらいしかなかったとゆうのに、一挙に20種類以上である。しかもいつもではないが、水入れるだけの加熱剤つき。しかし主食が米なのは、変わらず、パンより重くかさばる。しかもシャバのハイキングパックメシと大きな違いは白飯が2パックもはいっている。戦闘や演習がいかに体力消耗させるか、以前からの要望でそないになったのであろうが、中年には2パックのめしはこたえる。それにしても今まではセットの中に加熱剤はおろか割り箸すらはいってなかったのがおかしい。新メニューには全品白いスプーン入りである。いかんがな。スプーンもOD色か迷彩にせんと。敵地で落としたら一発で敵に追跡されるで。

やっぱり日本人には魚である。これが砂漠のサマワあたりではありがたい。しかしこの山菜飯は冷えても旨い。

すごい、秋刀魚だけで2種類のミリメシつくってしもうたんやな・・・わしはどっちかとゆうとぴりから煮のほうが好みである。そのまま宴会のつまみにもなる、蒲焼のほうは缶詰と同じような甘みがあり、これは毎日でたら、飽きるかもしれん。しかし以前は粉末ワカメスープや粉末味噌汁、粉末スープがレトルトになり、そのまま飲めるようにしたのはすごい

これまた海の幸のおかず2種。しかし好き嫌いゆうたら戦はできんが、トマトだけはいかん。素材も料理もトマトひとかけらで台無しや。ドライカレーと山菜飯はもち米みたいなもちもち感がある。こんなん2個もたいらげたら、腹持ちするやろな。

ちゃんと洋食、中華もあるで。中国はいまや人間も政府もまずうて食えんが料理の歴史だけは偉大や。この肉団子もちょいと甘いが控えめ。ソーセージはチーズ入りの芸の細かさ。この太いのが、4本。からしはついてなかった。

秋刀魚と並び2種そろった鯖のこっちは生姜煮。しかも鴨肉じゃが付き。これ1種で宴会できる。ヤキトリはやっぱりちょっと甘い、缶詰みやいな後味やが、なんで牛やなくて、高級そうな鴨で肉じゃがなんやろ？保存がええやろか？

これまた出てきたソーセージ、しかもわざわざポークソーセージステーキ。今回のミリメシ刷新で魚のおかずの種類が激増したのに対し豚肉はこのソーセージとあと3種。これはイラク、クウエート、インドンシア、パキスタンと過去の海外派遣でイスラム圏が多かったせいもあるやろ。わざわざポークといいステーキである。チキンもただ焼いただけやない。炭焼きなのである。

さすが従来からの一番人気。試食台では早くも品切れ、カレーである。ただのカレーやなく、ウインナーカレーである。前から一番人気やったから、さらに旨くなったんであろう。試食できず残念。汁物おかずでさらにビーフシチュウ。わしもサマワで自炊しとったころはカレーとビーフシチュウ交互に作ったもんや。この汁物の王者2つ、これで白飯2パックぶんさらっと食えてまうのであろう。しかもウインナーだけやなくカレーには炭焼きチキン、ビーフシチュウには海苔までつく。

汁物おかずはさらに続く。ハヤシハンバーグである。ハンバーグハヤシでなくハヤシハンバーグ。ハヤシライスの語源がハッシュドビーフといわれるから、ハンバーグもビーフ100パー肉肉おかずである。しかもハヤシにあぶりチキンもつく。炭焼きチキンとは別格のあぶりチキンである。はっきりゆうて炭焼きチキンのほうがわしには旨かった。かわってチキンはチキンでもトマト煮。これはいただけん。トマトはミリメシに使ってはいかん。

今回唯一かと思えるベジタリアンっぽいメニュー、野菜麻婆。べつにイスラム教徒でも自衛官なれるから、イスラム教徒専用やろか？あっユダヤ教徒も豚NGや。それでもややこしいやろな、同じ部隊にイスラム教徒とユダヤ教徒がおったら。自衛隊はどっちかとゆうと神道とゆうほどではないが、船には例外なく母港の近くの神社の神棚あるし・・・同じパックにドライカレーとゆう中東ぽいメニューもあるから、中東での捕虜用にもちょうどええかも。かたや並ぶのはもろ豚の甘辛煮。これ一品でパック飯2つぺろっつうぐらいボリュームある。

今度はふたつそろって豚肉メニュー。どっちもかなりのボリューム。シャバのパックでは絶対ない。それが演習場や被災地、紛争地ではまったく大盛りに感じないのである。カロリー計算もしっかりされた上で今回デビューさせたんやろが、カロリーもメタボも戦やるのにたいして関係ないのである。腹さえふくれれば、兵隊は銃をとるもんである。塩分やカロリーなんか旧軍の兵隊さん聞いたら怒るで。南方の島々じゃ爬虫類から道端の草まで食み行軍しとったのである。海苔はなぜか塩がかかった韓国海苔。これは朝鮮半島食うつもりでがんばろうとゆう意でなく、訓練、戦闘で大量の汗を流したあとの塩分補給のためであろう。念のため。

これは一転して中華風コンビ。中華とゆうてもカルビやなんて・・・これまた中国大陸も朝鮮半島もいってまうどうとゆう意でなく、単なる旨いもんのベストマッチングの結果であろう。なんちゅうても世界一舌が肥えているといわれる国の軍隊である。旨いもん、栄養があるもん、歩きながらでも食えるもんと偏見なしに研究した結果であろう。ウインナーにチーズがはいっているのがおわかりであろうか？ちょっとウインナー系が今回のメニュー多い、それはウインナーが歩きながらでも食べやすいとゆう結果なんやろが、それやったらチーカマがあってもええんじゃなかろうか？