小説宝石 1月号

小説宝石 1月号
■編集・発行(株)光文社
■定価880円(税込み)

小説宝石連載中の元文藝春秋社員記者の現作家柳澤健氏のドキュメンタリー「2016年の週刊文春」の取材に協力させていただいた。本号ではわしなんかが週刊文春にでいりするはるか前のドキュメンタリーで、今のなってはパイプくわえたなつかしい堤堯氏が現役バリバリのころのお話が中心である。これがきっかけでひさしぶりに純文学やないが、小説連載メインの月刊誌の本誌も毎月楽しみに目を通すようになった。特に海外では重宝した。海外在留邦人いや同業者も日本語活字に飢えているのはスマフォ時代になっても同じ。特に洋上生活が長くつづく海上自衛隊の乗員にはいっちゃん喜ばれるのはすぐ読める最新のコミックやが本誌のような小説月刊誌もぜーんぶ読み終わった後置いていくと喜ばれた。ただし、連載なので、最初からのあらすじは書いてあるが、途中から読む連載が多く、またつづきが読みたくても帰国まで読めないというえもしれんストレスに襲われることになrってまうが、それでも一編、一本短いので、次の当直、次のしごとまでの短い間にさらっと読めるというメリットもある。わしは運がええことに、大ファンでもある大沢在昌氏の暗約領域 新宿鮫XIの初回から読むことがでけた。大沢氏とは週刊文春のかつての「私の仕事場」というカラーグラビアで文字通り仕事場までおじゃまし、そこで撮影を担当でけたという幸運にめぐまれた。あのころはまだ大人気の「新宿鮫」はまだII(第2弾)の「毒猿」が単行本になったばかり。さいです・・・新宿鮫ももう11作目ですか・・・レギュラーキャラクターの鮫島の上司の桃井が鮫島より先に、ってこれ以上はネタバレやからあえて言わんが。今回の暗約領域もおもろいで。ほかには本号は「ミステリー&時代・歴史小説 読みきり特集」で、その中には昨年末急死された、勝谷誠彦氏の小説「連絡船のうどん」が追悼掲載されている。勝谷氏の文才については枚挙のいとまがないが、小説もこの小説宝石を出版している光文社からも文庫「平壌で朝食を。」を出されている。小説やで。筆に神が降りんでもせんかぎり、書けんで。シロート衆には絶対。はんま惜しい才能を日本は失くしたもんや・・・