正論 5月号

正論 5月号
■発行産経新聞社
■定価840円(税込み)

今年もやってきました。あの日から、今年は6年である。日本人全員があの日、どこで何をしていたか、6年たっても鮮明に覚えているはずや。こんなわしがあの6年前の悲劇の風化を嘆く資格もない。この一年東北に行ってなかったことに、福島に足踏み入れ、一年前との違いや変わらないとこに気がつく始末や。いろんなメディアに6周年企画を持ち込み、一日でも長く東北で過ごしたいと、無理くり、こじつけ企画をひねりだしたんやが、どこもさっぱり・・・これはひとえに、このわしの考えが古すぎたが、工夫がたらんかったせいや。それでも一年前とほぼ同じコースをたどった。ほんでもって、最後は新潟というちょっと寄り道企画で、陸上自衛隊と米海兵隊のMV-22、オスプレイを複数機使った共同訓練も、防災にからめんかと、取材した。ほれでもって、東京帰ってきてから、気がついた。確かに昨年は5周年という節目で、今年は6年というちょっと半端な年や、・・・・・でなかったことに・・・。6年いうたら小学校の卒業する節目やったと。あの日、3月11日はもろ卒業式のまっさかり、2時46分というのも、式の真っ最中か、予行やってた学校がぎょうさんあった。その後、生き残った生徒や教職員で卒業式を迎えた学校もあったが、わしは石巻や東松島の中学校取材したが、それはそれは1000年に一度の忘れられん、悲壮感と感動につつまれた卒業式やった。それから一月たった4月、の入学式もわしも石巻の小学校回って、取材したが、卒業式同様、めでたさもあったが、これから児童や教職員や父兄が受ける苦難を思うと、複雑な心境やった。そのときのぴかぴかの一年生が卒業迎えるのである。わしの写真集「再起」でもラストを飾った、あの震災直後で数少ない「希望」が見えたあの一年生たちの成長ぶり・・・卒業式で取材・・・なんでできんかった、頭にうかばんかったんやろ・・・わしのオツムも風化しとったとしか思えん、恥ずかしい。他には巻頭の特集には、産経新聞元ソウル支局長、加藤達也氏と筑波大学の古田博司教授の対談が掲載されている。さよですか、あの半島ではやっぱ「法治」の概念がもともとないんですな・・・結局あの女大統領は韓国人にとっては反日を、日本人にとっては半島不信を強めただけが功績、あとは経済も安全保障もさっぱり、悪名だけを残したのろわれた一族や。加藤さん、ほんとにご苦労様でした。